このレビューはネタバレを含みます
監督自身がタクシー運転手に扮して登場するという枠組みから、一見ドキュメンタリーのように見えるものの、巧妙に考えられたフィクション。
一方、学校の授業で短編映画を撮ることになった姪が、先生に言われたと…
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【試写会】
「映画へのラブレター」(byダーレン・アロノフスキー監督)であると同時にイラン政府への「果たし状」的性質を持った作品。
あらゆるメディアが国家による支配を受け、また(歪められた)イスラー…
試写会にて。
舞台をタクシー車中に設定し、そこでの人間模様を活写する、ドキュメントタッチの手法というのは、ありそうでなかった面白いものだし、そこから社会問題をあぶり出すには、とても有効なやり方だと…
普段、垣間見る機会のないイラン(テヘラン)の車窓と、日本人には馴染みのない乗り合いタクシー。その中でくり広げられる乗客同士(あるいは運転手に扮するパナヒ監督と)の会話から明らかになる、乗客の背景…
>>続きを読む愛だね、愛。
パナヒ監督の映画に対する愛が伝わりました。
映画監督禁止令を掻い潜って制作したのが
こんな画期的かつ濃密な作品だなんて、天才の一言に尽きます。
中東の映画を観る度に、自分の無知さが…
普段目にする映画などと比較すれば、この映画のジャファル・パナヒ監督の経歴は特異に見えます。
イラン人のパナヒ監督は政府による2010年から20年間の監督活動禁止令の元に現在もいます。
映画製作・脚本…
前を向いているダッシュボードの車載カメラが手でもって向きを変えられて車内を映し出したところでちょっとおおっ、と思ったけど、普通にカットが割られてるし後部座席にもカメラがあるし、あまり手法を徹底させる…
>>続きを読む今まで観てきたイラン映画と比較するとシリアスながらも重苦しさはなかった。
次々と登場しては去っていく個性的なキャラクターとそれぞれが抱える問題…
タクシーの中での出来事とも似て、試写室の中でたま…
イラン当局によって映画を撮ることを禁じられた監督のそれを逆手に取った手法と最後に出るテロップを見て背筋が冷たくなった。
現代の日本人が当たり前のように、自由に意見を言えることがどれだけ幸福なことか、…
(C)2015 Jafar Panahi Productions