原節子ってやっぱりすごいな、と思う作品。
時代の移り変わりが少しかいまみえて、妻が夫を支えるという役割が主であることに疑問をもつという描写が今の時代からすると新鮮だった。
夫婦も家族ではあるけど…
なんと言っても原節子。
どんな役であっても凛として美しく、とにかくスクリーンに映える女優さん。当時の独特なセリフ回しも好きだ。
倦怠期を迎えた若い夫婦。
同じことの繰り返しの日々に疲れた妻は、ある…
このレビューはネタバレを含みます
夫の幸福が妻の幸福であるということを当たり前であるという風に語るのは時代か。
めしを作って、洗濯をして、まためしを作って。
同じ事の繰り返しの中にある虚無感をこれでもかと描き、その中にこそまた幸せも…
原節子が自嘲気味に「フッ」と溜め息をつくたびに、胃袋に漬物石を詰められるような不快感。つくづく変な時代だよな。
南武線の矢向駅から出てくる原節子のシーンびびった。まったく変わってねぇ…。つーかそこ…
『めし』封建的な倦怠夫婦の日常から少しだけ次の時代が垣間見られる繊細なドラマ。原節子の生活感溢れる魅力とセットやロケなどの芸術性。成瀬はこれで戦後の円熟期に入る。子猫がアクセントになる猫ちゃん映画で…
>>続きを読む女性の生き方が多様化し始めた頃。
夫のためにご飯を作るだけの生活や、自分の対する夫の態度などから蟠りを感じるようになる妻を原節子さんが演じる。
少し乱暴な感じるのする「めし」というタイトルが刺さり…
気になった言葉
私のそばに夫がいる。目をつぶっている、平凡なその横顔。生活の川に泳ぎ疲れて、漂って、しかも、なお戦って、泳ぎ続けている1人の男。その男のそばに寄り添って、その男と一緒に幸福を求めなが…