子供の演技が凄い、という気持ちと子供にこんな演技させないで、という気持ちが拮抗している。9歳児にして世が公平ではないということを知ってしまった絶望感が表情だけで切々と伝わってくる作品だった。
終戦か…
昭和31年。大阪の川沿いで食堂を営む板倉晋平の息子・信雄は、
ある日、対岸に停泊しているみすぼらしい船に住む学校にも通っていない姉弟と知り合い、多感な9歳の信雄君が目にしたものは、、、
ひとり親家…
世界の哀しみと理不尽をすべて抱きとめてしまうような瞳。ぼくの知らないところで世界は動いていてこんなちっぽけな僕なんかじゃどうにもならないことを知った。
別れ はこんなにも間近に、河の底の泥のようにじ…
戦後の大阪、"もはや戦後ではない"とはいうものの、緩やかな日常の中には戦争の匂いが未だに残り続けているように思える。戦争の傷跡が開かないように懸命に生きる人々。人間の根源に秘める生命力を感じることが…
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昭和31年、食堂の息子である信雄が対岸に繋がれているみすぼらしい舟に住んでいる少年の喜一と出会い友達になる話。
全然知らない映画だったけど子供達の世界を描いた話は好きなので観てみたらとてもいい映画だ…
昭和30年、戦後10年が経った大阪が舞台。
戦争の記憶が新しい大人とは裏腹に、戦争を知らない、これからの世代を生きて行く子供たちの視点から、その時代を生きる人々の姿を描いた作品。
少年”信雄”は時…
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船が着いてから去るまでの映画。つまり戦後が色褪せ、最早二度と帰ることのない少年期というかけがえのない瞬間を封じ込めた。男は引き摺り、女は流される。移動を捉えた流麗なシークエンスや間をいかした素晴らし…
>>続きを読む木村プロダクション