過酷な環境がルブリョフの理想を覆う。
自分の理想を失い白い壁に散らかった泥絵具。
その中にある鐘の音…。教会に降り注ぐ雪…。
女性の美しい歌声…。子供の笑い声…。
映像から伝わる緊張を緩和する効果…
『ジョンウィック』で絶妙に骨が折れそうな高さからキアヌが落下して地面に激突するまでを連続でとらえるのを見て喜んだもんだが、こちらでは馬で同じことを行っていた。鐘が鳴り、観衆が歓喜に湧く中それをつくっ…
>>続きを読む 筆舌に尽くしがたい圧倒的なスケールと完成度の大傑作。その映像美については見るよりほかはない。
本作で描かれる15世紀ロシアにおける芸術家の苦悩がタルコフスキー自身の苦悩と呼応していることは明らか…
いや〜エンタメ性が付随されたタルコフスキー映画とかもうたまらん。
タルコフスキーらしい叙情的なショットの数々と黒澤映画のようなダイナミックなシークエンスの融合が素晴らしい。ストーリーも面白いし、ラ…
歴史大河。章立てのおかげで分かりやすい流れと分かりづらい描写が混在。歴史の予備知識必要か。
現代が『アンドレイ・ルブリョフの受難』なだけあり、前半に受難のシーン多々あり。特に「沈黙1412年」の章は…
実在したイコン画家アンドレイ・ルブリョフの苦難の人生を、10のエピソードで積み重ね、時代に生きる人々と共に描いた見応えある大作。
人の多さ、残虐さにはこれがタルコフスキーなのと驚く一方で、彼のモチ…
このレビューはネタバレを含みます
アンドレイ・ルブリョフの描いた『至聖三者』はロシア芸術の到達点の一つと言われているくらいのロシアの聖像画家で、時代で言えばルネサンス後期くらいか。
物語は絵の才能を周りから認められていた彼が絵を書…
タルコフスキーの中で最も活劇に接近してる映画かもしれない。タタール人の襲撃シーンは、阿鼻叫喚の大スペクタルで度肝を抜かれる。教会の鐘を鋳造するシークエンスの丁寧なまでに描写するリアリズムは、『ノスタ…
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