現代にも通底しうる痛烈な力を帯びていた。
いわば大日本帝国に至る日本において密接に結びつき、戦後も残存していたこの国固有の精神世界をこの時既に見抜いているその視座に驚くばかりである。
家父長制を端に…
大島渚の映画を連続して見ていると。死者との対話を描く映画が多い事に気がつく。そして、本作は、冠婚葬祭を通して日本の家父長制を強烈に批判していく。「夏の妹」の様なディスカッションでなくある程度キャラ付…
>>続きを読む大局的には、国にさえ影響力を持つ有力な一族が滅亡するまでを描いた遠大な物語。
しかし核は男と女の「性(せい)と性(さが)」のどうしようもない物語。
正直、一度見ただけで映画に込められたものを全て…
大島渚のクソ真面目さが集約されているのが今作で描かれた全く無意味な婚礼の儀であろう。1人で三々九度を行う「混乱した」姿になにかグッとくる。新郎のあからさまに悲しそうな顔なんなの、ウケた。警察官の姿で…
>>続きを読む71年
前年に三島由紀夫自裁
翌年には浅間山荘事件 という時代の作品。
当時の全共闘世代(運動してた人たち)はみんな観たんだろうな。
彼ら彼女らは今やもう70-80歳だけれども、覚えているもんな…
相当昔に一度観たことがあるんだが、久しぶりに観て随分違うものに思えている。
「家」という狂気、「家長」の狂気、そして儀式という狂気。新婦不在の結婚式とかもう滑稽としか言えないんだが、これを強烈な…
授業も取ったしせっかくなので見た。
大島渚の良いところは、政治的なことと映画の芸術性が両立していることだと友人が言ってた。その通りだと思う。
ショットも決まっているし、日本の「イエ」を見事に批判して…
超絶面白かった。あなたは誰と誰の子?相関図がほしくなる。
佐藤慶が絶大な父権をかざし親族全員を意のままに。ドロドロすぎるドラマが展開して色んな儀式がなされる。葬式、結婚式。初夜も大事な儀式。
小…
コレぞ、大島渚‼︎という感じ 松竹ヌーベルバーグの旗手と言われ問題提起の(やや難解な)映像数々制作してきたが、コレは難解ながら長い日本の家父長制度の伝統と因習が戦後価値観転換の過程で婚礼や葬式といっ…
>>続きを読む大島渚プロダクション