初老の掃除婦と移民の男、惹かれあって始まった生活が色褪せていく。
年齢と人種差別、周囲の刺すような蔑視と偏見の外圧が手の平返しの好意に変わって、不安定になった愛の結び目。
冒頭の「幸福が楽しいとは…
40年くらい前に観た時は16ミリ版で、やはり手軽く作られた作品ながら、当時日本で上映されてたファスビンダー映画の多くのように、見かけ上の幸せを深い退廃·ズレが巣食い何時しか決定的に破り尽くす、とい…
>>続きを読む人々の視線が突き刺さる沈黙の時間とか、恋愛の幻想が終わって行く様とか、外国人掃除婦が階段に腰掛け、もそもそパンを食う時のほのかな疎外の感じとか、この監督は余程繊細な感覚を持ってるんだろうな、と感じら…
>>続きを読むなんというメロドラマの傑作…圧倒的です。
ニュージャーマンシネマを代表するファスビンダー監督のドラマツルギーの素晴らしさを堪能できます。
移民や人種差別、『ハロルドとモード』のような年齢を超えた愛情…
固定ショットの同軸上に寄せては引いていくキャメラがフォーカスする人物たちは、周囲のアクターたちのアクションが静止画のようにストップすることによって孤立化し、レイシズムによる視線の暴力が画面を引き裂く…
>>続きを読む「不安は魂を食いつくす」
かなり大好きだわ。傑作すぎて困る。冒頭、雨宿りに立寄る酒場。外国人労働者と踊る初老の女。惹かれ合う2人、差別、結婚…本作はファスビンダーの超絶大傑作で歳離れた男女が外…
ミュンヘンの寂れたバーに年老いた女が訪れる。何を注文していいかも分からない。とりあえずコ、コーラ、、
このシチュエーションは中々の衝撃。知らずして観た方が絶対面白いと思う。
ファスビンダー氏の作…
このレビューはネタバレを含みます
「日本の悲劇」ならぬ、「ドイツの悲劇」だ。たまらなく苦しく、狂おしいほど好き。
ブリギッテ・ミラ演じる心の広いドイツ女性とモロッコ人男性の運命的な恋、それを阻む周りの狭量な人間たちを描く。この映画に…
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