酷寒の地、北海道網走駅構内。到着した列車から異様な風体の男達が降り立った。腰縄で数珠つなぎ、そして二人一組の手錠。その網走刑務所の新入りの中に橘真一と権田権三の二人の姿があった。橘は傷害前…
>>続きを読む明治中頃の四国徳島。重病のまま刑務所を出所した子分の清吉を連れ、折からの嵐に困っていた緋牡丹お竜は、幸平という男の計らいで藍の小作人・茂作の家で世話になるが、清吉は看護の甲斐なく他界してし…
>>続きを読む終戦直後の東京は、瓦礫の街と化し、人々の心も荒れすさんでいた。浅草も例外ではなく、日本古来の美風として栄えた任侠道も新興勢力の暴力団・新誠会の台頭によって廃れようとしていた。戦地から復員し…
>>続きを読む7年ぶりに熊本へ戻ったお竜は、父が組長を務めた矢野組を再興する。組は鉄道敷設工事に関わるが、宝満一家の妨害に遭い、お竜が面倒をみている雪江を人質にされてしまう。雪江を取り戻し、工事を完遂さ…
>>続きを読む網走刑務所を仮出所した橘真一は、病気の刑務所仲間・葉山の保釈金を調達すべく、オンボロトラックで雪山を越えるという危険な仕事を引き受ける。道中、脱獄囚や骨折した娘とその母親、自殺に失敗した女…
>>続きを読む久しぶりに故郷・長崎に帰って来た橘真一。橘は旭組の若い衆だった十代の頃、あくどい安井組に単身殴り込み、安井に大怪我を負わせて刑務所送りになった過去があった。それから数年後、旭組は安井組に仕…
>>続きを読む網走刑務所を出所した橘真一は、仲間の大槻と共に青函連絡船に乗り込む。だが、船内で盗難事件が発生、乗客は全員検査を受けることに。その際、大槻は修道尼のトランクから転がり出たマリモをひとつ持ち…
>>続きを読む大阪の浪花運送での作業中に事故死した弟の骨を受け取りにきた藤川は、弟が牛馬の如くこき使われたことを知り、社長の黒木を痛めつける。浪花運送を経営する博徒・新沢一家に追われた藤川を荷受業者の半…
>>続きを読む5年の刑期を終えた橘真一は、ノサップの炭鉱まで父に会いに行くという少女・チエと出会う。無事チエを父親・大槻の所に連れて行くが、坑夫長の蝮は大槻を鉱山の中に入れ、父娘の間を裂こうとする。怒っ…
>>続きを読む橘真一が収容されている網走刑務所から受刑者が脱走。それを橘の弟分・お秀が手引きをしたとして、看守が拷問に掛けて殺してしまう。そして、出所した橘は彼の遺骨を持って、お秀の父・竜作の下を訪れる…
>>続きを読むボクサーとして身を立てようと決意した大場勇は、友人・一郎を誘って上京した。ボクシングジムに入り、さらに楽団と知り合って歌の魅力にも触れる。苦しくも楽しい日々を過ごしていたが、ある日、楽団を…
>>続きを読む網走出身の流れ者・橘真一は鬼寅の招きで九州へやって来た。鬼寅は不良少年保護施設で働いていて、橘は助手として彼を手伝うことに。少年たちと友情を深めていく橘だったが、地元の暴力団・門馬組は少年…
>>続きを読む父を死に追いやった憲兵を殺害し、橘真一は網走刑務所に送られた。そして、冷酷無比な典獄に対する反逆で独居房に入れられた真一は、隣の独居房にいる瀕死の日系ロシア人と知り合う。男は自分が死んだら…
>>続きを読む明治中期の北九州若松。この一帯に縄張りを持つ睦会宗家浦田組々長・浦田常五郎が引退を表明。跡目を継ぐのは代貸の花井栄次と思われていたが、常五郎は大室一家組長・大室弥八を二代目に指名する。これ…
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